細川元総理が福祉の名の付くなにやら怪しげな税金を徴収しようとしてから早数年。国民から某かの手段でお金を集めようと政府が虎視眈々と狙い、画策巡らせているのは周知の事実なのにもかかわらず、なぜか消費税以外あまり物議を醸し出す税制は見あたらない昨今の風潮。ボーナス・シーズンに水を差す今回の特集はサラリーマン家庭の年間総税額を徹底分析してみよう、がテーマだ。
平成7年度と平成9年度を比較したグラフをよく見ていただきたい。家族4人で年収600万円と1000万円の場合の税金及び可処分所得を計算してみると、この2年の間に手取り金額が減少している!ではないか。所得税や住民税は減少と、これだけ見れば減税されているようにも感じ無くはないが、社会保険料が大幅に増加。また、所得はいずれ全て消費されるのだから、使った金額だけに消費税がかかるという認識は間違いだ。収入のなかに消費税は含まれている。その内訳が円グラフにパーセンテージと金額で示してあるので、改めて驚いて欲しい。
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■税金等の負担比較表(1)
□設定:
家族構成 夫(40歳)会社員 妻(35歳)主婦 子供2名(小学生、中学生) |
(単位:万円) |
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年収600万の場合 |
年収1000万の場合 |
平成7年 |
平成9年 |
平成7年 |
平成9年 |
可処分所得手取額 |
502.6 |
481.5 |
791.6 |
757.7 |
税金支払総額 |
97.4 |
118.5 |
208.4 |
242.3 |
増減額 |
//// |
-21.1 |
//// |
-33.9 |
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さらに子供達が成人した頃の状況を考えると税金の負担は現在の20%から、約40%にまで膨れ上がることが予想される。これではさすがに子供を生んでも可哀想の文字が浮かび上がるというもの。しかも収入の方は増えるどころか減少するというのが経済評論家などの確かな見解。あの銀行員の給料でさえ引き下げられるているのを見ても分かるように、企業側は厳しい人件費削減を敢行し、実力主義のもとにごくごく一部の人間にしか給与UPは許さない方針だからだ。
欧州では消費税10%の国もあるのだから、消費税も間違いなく上がる。厚生年金は2025年に約2倍になることは決定済み。高齢者社会における労働力の減少を考慮しての対策というが、今後も女性の職場進出を全く考えずに、税を引き上げていく方針。女性のフルタイム労働者が10%増えるだけで、保険徴収料収入が現在の見通しより52兆円増えるというのに。でもそうなるとまた保険料免税の基準が変わるのだろう。 |
■税金等の負担比較表(2)
□設定:
家族構成 夫(40歳)会社員 妻(35歳)主婦 子供2名(小学生、中学生) |
(単位:万円) |
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年収600万の場合 |
年収1000万の場合 |
平成7年 |
平成9年 |
増減 |
平成7年 |
平成9年 |
増減 |
社会保険料 |
58.5 |
66.9 |
8.4 |
79.9 |
97.8 |
17.9 |
税 金 |
23.4 |
26.3 |
2.9 |
104.0 |
104.6 |
6.0 |
消費税 |
15.5 |
25.3 |
9.8 |
24.5 |
39.9 |
15.4 |
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東大出身の頭の良い方々にはかなわないのである。
それでは年収600万世帯21.1万円の減額、どう対処しますればいいのか。 増税覚悟でお母さんも働く? それともサイドビジネス? 子供たちの教育費は減らしたくないと誰もが思うけれど、子供も2人、3人となると、公平に一人当たりのおけいこごとも減らさざるを得ない? コストダウンで守りに入るとすれば、旅行等の娯楽費を見直すのがトップかな? それともまたまた父親の小遣いカット?
キッズ達が成人するまでに何とか税制を改革する方法って、ないものなのだろうか ・・・? |
資料提供・税理士 田村由喜美氏 |